貴方と描く未來。

君と見る未來。の続き

収録後、スマホを確認するがいつもの貴方からのメールはなくて、俺は慌てて電話する。

智くん?見てくれた?

ぅん

微かに聞こえる貴方の声

えっ?

泣いてる?

智くん?待ってて!すぐに行くからっっ!

俺はスタッフへの挨拶もソコソコに慌てて、楽屋を出た。

家に着くと、智くんはソファーに座って俯いていた。

俺が帰った事に気付くと、顔を上げて潤んだ瞳で俺をじっと見る。

貴方を、俺の腕の中にぎゅうっと抱き締めた。

うぅしょぉ

俺の胸に顔を埋めて、貴方は静かに涙していた。

貴方を落ち着かせるように、ゆっくりと背中を撫でると、少しづつ落ち着きを取り戻していった。

大丈夫?

ゆっくりと身体を離して貴方の顔を覗きこむと、まだうるうるした瞳でこくりと頷いた。

あのね

うん?

彼女達幸せそうだった?

そっか、モザイクかかってたから、表情まではわからなかったよね。

俺はコクンと頷いて、

うんとっても

そう答えた俺に、貴方はにっこり微笑んで、

そう良かった

そう言って、また俺にぎゅうっと抱きついてきた。

続く。